このたび、滋賀県東近江市のお客様より、掛軸の修復をご依頼いただきました。複数の作品をお任せいただき、心より感謝申し上げます。
修復させていただいたのは、左から
- 「梅に鶯」
- 「お多福」
- 「日の出波」
という三幅の掛軸です。
「梅に鶯」や「日の出波」は、いずれも初春や新春を彩る代表的な図柄として広く知られていますが、今回の「お多福」の掛軸は、私どもとしても珍しく、初めて修復を手がけるモチーフでした。
お多福とは?〜名前の由来と縁起の意味〜
「お多福」とは、その名のとおり“多くの福を呼ぶ”とされる縁起の良い存在です。
鼻が低く、頬が丸くふっくらとした女性の顔を指し、古くから「福を招く女神」として知られています。
起源にはいくつかの説があります。
- 江戸時代に、貧しい家庭から裕福な家に嫁いだ女性を象徴としたという説
- 日本神話に登場する女神「天鈿女命(あめのうずめのみこと)」に由来するという説
また、ふくよかな顔立ちの女性が“美人”とされた時代背景もあるようです。
豊かな顔立ちは「子宝に恵まれそう」「子孫繁栄につながる」といったイメージがあり、そこから「お多福」の縁起の良さが信仰されたのかもしれません。
お多福の掛軸を飾る意味とおすすめの時期
お多福には、以下のような福を呼ぶ象徴的な意味が込められていると考えられます:
- 子宝に恵まれる
- 玉の輿に乗る
- 家内安全・商売繁盛
- 良縁成就
- 福徳円満
こうした背景を考えると、「お多福」の掛軸は新春や節分の時期に飾るのが最もふさわしいでしょう。
家族の健康や幸せを願い、新年のはじまりに「福」を呼び込む存在として親しまれています。
掛軸修復は「文化の再生」〜思い出を未来へつなぐ〜
今回の修復では、経年によるシミや折れ、裏打ちの劣化などが見られましたが、熟練の職人の手仕事によって、美しい姿を取り戻しました。
このような伝統文化の象徴である掛軸を修復させていただけることは、
私たちの理念である「美術で人を繋ぎ、文化を伝承する」という思いに通じる、非常に意義あるご依頼でした。
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※傷み具合や作品の大きさ、選ばれる裂地によって価格が変わります。
衝立や屏風など大きな作品の修復も可能です。
長年愛用された作品、大切な思い出の品を、もう一度お部屋に飾ってみませんか?
詳しくは以下の修復ページをご覧ください:
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